代表挨拶

新年のごあいさつ

明けましておめでとうございます。昨年は皆様にとりましてどのような一年だったでしょうか。ちょっと気が早いのですが、今年で幕を閉める平成という時代を振り返ってみますと、昭和は戦前的価値観から戦後的価値観へと、価値観その他が大きく転換し、その後に経済成長を成し遂げたという激動の時代でした。平成に入ると、前半はリーマンショックで、後半は東日本大震災で大きな混乱を抱えてそれを乗り越えてきた時代でした。そして今年迎える時代はどのような時代になるのでしょうか。ICTの活用がさらに進み、物と物がICTでつながり、まさに“超Smart時代”に突入する予感がします。

アカデミーは1984年(昭和59年)創業ですから、それから34年、ほぼ平成と共に歩んできました。その間多くの卒業生がアカデミーの門をたたき、そして卒業し、社会へ飛び出していきました。初期のころの生徒は全国、全世界に飛び出し、それぞれの会社や公官庁で中堅どころとなって活躍してくれています。アカデミーにも3名の卒業生が戻ってきてくれそれぞれの業務に励んでくれています。最初20名だった生徒数も、おかげさまで、現在は500名を超える規模となりました。社是「誠意と創意と熱意をもって、教育すべての分野を通じ、明るく豊かな社会づくりに貢献する」およびモットー「ひとり、ひとりを大切に」は創業当時から変わっていません。今後ともこの創業精神は社員とともに堅持していきます。

しかしながら教育環境は2020年を境に大きく変わろうとしています。その変革は教育における価値観の変更ともいえる大きなものです。この変更を乗り切るうえで、保護者の皆様との情報の共有が不可欠です。そこで、しばらく休刊中でありました「アカデミー通信」を今回復刊することにしました。現在そして今後の受験状況、お子様の学習環境の流れとそれに対してのアカデミーの方針、模試、イベント等の行事のご案内、さらには各種試験の実績など、保護者の皆様のニーズに合わせて様々な情報を提供します。なお、発刊の回数は当面のあいだ学期に一回程度とさせていただきます。再開1号は、まず、大きく変わろうとしている教育情勢をお伝えします。

大きく変わろうとしている日本の教育昨年10月文科省にこれまでの部局の筆頭となる部局として、総合教育政策局が新設されました。その目的は、「人生100年時代、超スマート社会(Society5.0)、グローバル化や人口減少など社会構造は急速に変化しており、これをリードし、更に新しい価値を創造することのできる人間を育成していく」ことです。

“超SMART時代“を生きる未来の子供像

ICTを使いこなし、自らの考えを言語の壁を超えて発信できる子供たち文科省が求めている子供像は突き詰めれば上記のようになります。そのためにまず進めなければいけない施策、それは使える英語教育です。グローバル化を加速する現在において、ますます多くの情報が英語で世界を駆け回り、日本語だけを理解するだけでは江戸時代の鎖国状態に戻ってしまいます。また、日本人以外の他者へ自分の考えを伝えるためにもますます英語力が必要となってきます。

さらに、情報収集の方法も大きく変わってきました。現在すでに高校生の多くは新聞・雑誌、本といった紙媒体よりも、携帯、タブレット、パソコンといったICT機器などからの情報収集が主流となってきています。また、emailやline、skypeといったアプリを利用した発信がコミュニケーション手段の主流となりつつあります。

大学入試では英語の4技能化とAO入試の増加1989年にスタートしたセンター試験は2019年を最後に新共通テストに移行します。新共通テストでは、全教科にわたり記述力が要求され、これまでの選択問題形式のように適当に選んでも当たるといったことが少なくなります。考え、そして文字として表現する力が要求されるわけです。英語も「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能のバランスが求められます。英検やTOEIC、GTECといった民間の活用については、昨年東大が不使用を打ち出しましたが、多くの国公立では入試英語の代替として使用する予定です。また近年国公立も含め、AO入試合格者の割合増やそうとしており、最終的には全入学定員数の30%まで高める予定です。

小学校では英語の教科化2020年に小学5,6年生では「英語」(教科)として、3,4年生では「外国語活動」として実施されます。ここ数年の試行期間では外国人講師がT1、クラス担任の先生がT2としてティームティーチングでやってきましたが、これからは日本人の先生がT1、ネイティブ講師がT2とその役割が逆転、もしくは日本人の先生だけによる英語指導が予定されています。しかしこの政策が実行されるには英語が話せる小学校の先生が大幅に不足しているという課題が残されています。40万人の小学校の先生が新しい教科に対応できるようになるにはまだまだ時間がかかりそうです。

2019年1月吉日
慶應アカデミー
塾長
河野誠男