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「アウトプット学習法」について
2025年11月27日
大學受験館カルタスです。
今回は表題の通り、とある学習法についての記事です。有名な話なのでご存知の方も少なくないかもしれませんが、ぜひ参考にしてください。
「アウトプット学習法」
アウトプット学習法をする際に準備するものは、白紙の(罫線も何もない、まっさらな)ノートと筆記用具だけです。もちろん何をするかが重要なのですが、ただ「その日に習ったことや自学したこと(大きくても1つの単元・1回の授業の範囲で。最初は1つの単元の中の一部分からでもOK)を、15分間で何も見ずに自分の言葉で書く」だけです。
それが学習法と言えるのか?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、人並みには勉強時間を確保してそれなりに勉強している(ように見える or 本人はそういうつもりである)のに成績が伸び悩む生徒のほとんどが、受動的に授業を受けるだけ、テキストや参考書を見るだけ、やるよう言われた問題を解くだけのような学習になってしまっています。言い方は厳しいですが、表面的な学習&その場しのぎの記憶になってしまっているということが原因で、次から次に必要なことを忘れていく日々がつもりつもって、テストが迫った時には記憶量が少なく、焦って詰め込もうとするもののテストで思うように得点できないという結果に陥るわけです。
ではどうすればよいか。
それは、能動的に記憶に留めようと意識してインプットすることを日々継続すること=毎日その日のうちにアウトプットの機会を自分で作ることです。学習したことを自分で振り返ることを習慣化し、それが少しずつうまくできるようになる過程で、成績は必ず向上していきます。
例えば、高校の日本史の授業で、鎌倉時代の守護と地頭について授業を受けた日があったとします。その日に帰宅して夜寝る前までに、「それはどういうものなのか」「誰がそれを作ったのか」「どういうときにそれが必要になるのか(なぜそれが重要なのか)」「それは他の何と関連があるのか」…etc.を自分の言葉で書いていきます。実際にやってみれば分かりますが、いざ書こうと思っても、受けたはずの授業内容のうち1~2割ほどしか言葉にできない生徒が大多数でしょう。もちろん、「今日の授業は鎌倉時代の話だった」「守護と地頭っていうやつの説明を教師がしていた」ぐらいのことは、授業時間中まるまる居眠りでもしていないかぎり誰でも再現できます。しかし、守護とは何かを説明することは教科書を見れば簡単ですが、何も見ずに自分だけで説明するのは簡単ではありません。その、簡単ではないけれど成績向上には必要不可欠な部分を、多くの生徒は放置し、定期テスト直前まで振り返りもしない日々を過ごしてしまうわけです。そういうところを改善すれば、成績はある一定のラインまでは確実に上がっていきます。
成績が良い生徒というのは、もちろん勉強時間を確保しているという大前提でですが、上記のような振り返り、つまりアウトプットを意識的にか無意識的にかは別として効果的に行っています。方法はいろいろあるでしょうが、とにかく記憶に留めようという意識で授業を受け、なおかつ自学もする日々を過ごしているわけです。同じ学校や塾で同じ授業を同じ時間受けていても、振り返りが効果的に継続できている生徒とそうでない生徒では、中長期的には大差がつきます。
長くなってきましたので、最後にまとめです。
【アウトプット学習法の大まかなやり方】
①その日に習ったことや自学したこと(1つの小単元や1回の授業内容)を、何も見ずに自分の言葉で白紙に書いていく。1つの単元(1つの授業)にかける時間は、15分で。最初は難しいので、書く内容をあまり整理できなくてもOK。できるだけ羅列してみよう。
②①が終わったら、あなたが書こうとした内容について、教科書等を見て確認する。自分が何を覚えていて、何を忘れていたのかの仕分け。書けた量や質が全然ダメだった場合は、翌日同じことをするために寝る前にインプットの時間をとる。
③翌日、①→②をやる。
④数日アウトプットを継続してかなり定着していることが増えたと実感できてきたら、今度はあえて2~3日間隔を空けて、①をやる。短期記憶から中期記憶~長期記憶にしていくことを意識する。
【結局インプットが大切!あとでアウトプットできるようなインプットにする意識で!】
授業中に、あるいは自学中に、「あとでアウトプット学習法をやるから」と意識してインプットに努めることが重要。
その意識で授業を受ける、自学する→その日の夜にアウトプット学習法をやる→抜けや漏れを再度インプット→翌日アウトプット→抜けや漏れを再度インプット→・・・以下、定着したと確信を持てるまで定期的に・・・
このように、自分で主体的な記憶のための好循環を作ることが大切です。
大學受験館カルタス 山本




