2023年 コミュニケーションを取り戻そう-ウィズ・コロナ 次の段階に-
2019年末に中国での初めての発症報告以来、コロナの感染は丸3年が経過し、今年で4年目になりました。おかげでパンデミック(Pandemic)という言葉は世界中で最も知れ渡った言葉となりました。この間、ワクチンをはじめ対処法の研究も進み、世界は経済優先の脱コロナに大きく舵を切ってきまました。日本政府も例外ではなくこの春からその扱いを季節性のインフルエンザ同等に緩和し経済活動の活性化にシフトするようです。マスクの義務化もなくなり、ようやく日常が戻ってきます。ただこの日常はBC(紀元前ではなくBefore Covidの略)とはかなり様相が異なります。ソーシアルディスタンスをとる期間が長すぎたために、人と人のコミュニケーションがうまく取れない人が増えるこれまでとは異次元のディスコミュニケーションの時代の到来が危惧されます。
人間関係の基本はコミュニケーションであることは自明の理です。これからの教育においてますますコミュニケーション力の強化が急務となってきます。かといってコミュニケーション能力は学習で得られるものではありません。日々の人と人とのかかわりの中で自然と身に付けるものです。その観点から、アカデミーはリアル授業を重視し、授業を単に知識の伝授の場とするのでなく、お子様のコミュニケーションのトレーニングの場にしていきます。とはいうもののリアル授業一辺倒というわけではなく、コロナ期間中に進化したライブ配信や録画配信も、諸事情により授業を受けられない生徒や、遠隔地生徒のためのバックアップとして活用をしてまいります。また保護者の皆さまとのコミュニケーションも大切です。皆様のご協力の下、これまでのような面談だけでなく、Line等のSNS等も活用してこれまで以上に意思疎通を密に図っていきます。このため、アカデミーのWhat’s newを即座にお伝えできるように新年早々ホームページも全面改装しました。随時ご活用いただければ幸いです。
現在教育界における大変革、教育改革は着実に進んでいます。社会の変化に対応し、生き抜くために必要な資質・能力を備えた子どもたちを育む」ことを目指し始まった今回の改革は、2020年の小学校、2021年の中学校、そして昨2022年の高校で一応体制が整いました。現在は18歳人口の減少も受けて大学の改革が急ピッチで進んでいます。このままの減少が続くことは受験生にとっては『大学全入時代』の到来ですが、大学にとっては死活問題です。私立大学での新しい学部・学科の設置だけでなく、国立大学においても統廃合が続きます。国公立大では、2022年度大阪市立大と大阪府立大が統合し『大阪公立大』が誕生し。さらに 2025年度には東京工業大学と東京医科歯科大学の統合合併で『東京科学大学』(Institute of Science Tokyo)が誕生します。今後はますます変化から目が離せない時代となってきました。
コミュニケーション力と言えば、先日朝のニュースで、米国アスレチックスへ移籍した藤浪晋太郎投手の英語での自己紹介を聞いた時には、思わず『すごい』と独り言を言っていました。堂々とした態度、発音のすばらしさ、そしてスピーチの内容、組み立てがとても感動的だったからです。日本の若者もここまで来たのかというのが正直な感想でした。のちの報道によると藤浪選手は、お母さんの方針で英会話を幼児のころから習っていたとか。アカデミーで英会話を楽しんでいる子供たちもいつかは……と感じた年のスタートでした。
(藤波選手のスピーチの全文(記事の抜粋)をホームページのブログに掲載しています。ぜひご一読ください。)

2023年2月1日
慶應アカデミー 塾長 河野誠男